学習レベル:大学生 難易度:★★☆☆☆
確率変数のモーメントに関して、確率母関数・階乗積率母関数・積率母関数・特性関数・キュムラント母関数というものがありました。それぞれの記事で定義とモーメントとの簡単な関係は紹介していました。この記事ではこれら母関数同士の関係をまとめておきます。それぞれの関係は定義から明らかなことなので、証明などはしませんが母関数の総まとめだと思ってこの記事をお読みください。
母関数間の関係
確率変数\(X\)の確率母関数を\(G_{X}(t)\)、積率母関数を\(M_{X}(t)\)、特性関数を\(\phi_{X}(t)\)、キュムラント母関数を\(K_{X}(t)\)とするとこれらには次のような関係性があります。
- 確率母関数と特性関数$$\phi_{X}(t)=G_{X}(e^{it})$$
- 積率母関数と確率母関数$$M_{X}(t)=G_{X}(e^{t})$$
- 特性関数と積率母関数$$\phi_{X}(t)=M_{X}(it)$$
- キュムラント母関数と積率母関数$$K_{X}(t)=\log M_{X}(t)$$
今回の記事はかなり短めですが、この関係性さえ覚えておけば、母関数の定義を忘れてしまっても自分でつくることができますね♪
モーメントに関する関連記事
・モーメント:モーメントについて定義しています。
・確率母関数:離散型確率変数について\(k\)次の階乗モーメントを求めるための関数となります。
・積率母関数:\(k\)次の原点まわりのモーメントを求めるための関数となります。
・特性関数:積率母関数を一般化したものになります。
・キュムラント母関数:キュミュラントを用いて積率母関数を表します。
・母関数間の関係のまとめ:母関数間の関係をまとめています。