確率

確率の用語

学習レベル:中学生 難易度:★☆☆☆☆

この記事では確率を扱うにあたって必要な確率の用語を紹介していきます。この記事では分かりやすいようにサイコロを例に説明していきますが、どのような確率を考えるときも、当てはめ方は同じです。

事象と試行

サイコロを振ることを考えてみましょう!

試行(trial)・事象(event)
試行:結果が偶然に左右される実験や観測を試行といいます。
事象:試行によって得られる結果まとめたものを指します。

 

サイコロを振るという行為が試行になります。
そして、サイコロを振ったときに得られる結果\(1,2,3\)が事象になります(このとき、すべての結果である必要はありません)。

さらに、もうひとつ用語を定義しておきます。試行によって得られる結果ひとつひとつを根元事象(素事象)または標本点といいます。サイコロを振ったときに出た目が根元事象となります。

根元事象と事象との関係は
根元事象は事象の元になっています。

集合記号をもちいてサイコロの事象を表すと、
事象\(E\)は$$E=\left\{ 1,2,3 \right\}$$となり、根元事象は集合\(E\)の元となります。今後、このように集合を用いて表すことが増えるので、集合記号については正しい認識で用いることができるようにしておきましょう!

全事象(標本空間)
全事象(標本空間):根元事象すべてをまとめた集合を指します(全事象は記号\(\Omega\)で表すことが多いです)。
 

サイコロの全事象\(\Omega\)は$$\Omega=\left\{ 1,2,3,4,5,6 \right\}$$となります。

事象と全事象との関係は
事象は全事象の部分集合になっています。
式で表すと、$$E\subset\Omega$$となります。

ちなみに、根元事象をひとつも含まず決して起こらない事象を空事象(empty event)といい、記号\(\phi\)と表します。つまり、$$\phi\subset\Omega$$という関係が成り立ちます。

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